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操縦性その4

2017.08.17

バンプラバーに、頼ったセットアップとすると、バンプタッチから、先で、レートが、急に、立ち上がり、挙動にも、変化を、与える。

バンプタッチを、嫌って、リニアに、足を動かすセットアップを、考えたところ、メインスプリングのレートは、通常より、ハイレートとなる。

そのとき、車高は、フロントが、比較的、高く、
水平から、やや後下がりのバランスで。

加速時に、リヤの車高が、下がる姿勢を、狙う。
リヤタイヤを、押し付けるためだ。
もちろん、そのために、アンチスクワットジオメトリを、若干、弱める。

なお、フロントエンジン搭載車の前後重量配分は、ほぼ、前6:後4と、かなり、フロントヘビーなバランスと、なっている。

しかも、オイルパンの厚さも、あって、搭載位置も、高く、重心位置も、高い。
そのため、回り込むコーナーは、苦手だ。
 
そこで、フロントの車高を、下げ、
前に、荷重を、持って来れば、向きは、変えやすくなる。

実際には、ハードブレーキング時に、
リヤが、浮かび上がらない、ギリギリのところに、車高バランスを、整える。

車高は、ただ、下げればいいかと、いうと、そうは、いかない。

ロールセンターを、下げすげれば、
ロール角が、大きくなりすぎ、

ロールセンターを、上げすぎれば、
伸び上がり現象(ジャッキアップロール)で、
内輪が、浮く。

リヤのアンチスクワットや、ロールセンターを、
見直すことで、より安定した、リヤのトラクションの獲得を、目指していて、
フロントを、リヤに、合わせる必要が、ある。

突き詰めると、車体技術も、運転も、
いかに、4つのタイヤを、うまく、接地させて、
最大効率を、引き出すか、そこに、集約される。

4つのタイヤの ヨコに出る力を、
いかに、効率よく、使うか が、肝なのだ。

遠心力と、つきあって、どうやって、タイヤに、最大限の仕事を、させるかの基礎は、摩擦円の考え方に、ある。

タイヤのグリップを加速、減速など、タテに、最大限、使っている間は、左右旋回=ヨコ に、グリップ力は、使えない。

その逆も、然りだ。
ヨコに、100% 使っていたら、加速も、減速も、できない。

理屈の上では、タテに、半分、使っていたら、ヨコに、半分、使える。

速度を向上させていくなかで、
どうやって、タイヤの余裕を、確保するか と、いうと、最大許容荷重(ロードインデックス)と、
エアボリュームのアップだ。

速度が、上がれば、荷重も、上がる。
その際に、タイヤを、壊さないように、するためでも、ある。

さらに、製品別のタイヤの特性に、よって、おいしい使い方が、微妙に、異なるから、そこを、どう、見出すか が、ドライバーと、エンジニアの腕の見せ所でも、ある。

結局、タイヤ側から、みると、
タイヤの構造も、ホイールも、ジオメトリも、サスペンションも、ボディ剛性まで、含めて、すべては、タイヤ表面のゴムを、押し付けるためのモノなのだ。

なぜなら、
そこしか、接地していないのだから・・・。

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