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操縦性その2

2017.08.10

遠心力に対抗して高い速度で旋回するには、

いかに、外輪に、たくさん、荷重を載せるか 
ということと


いかに、内輪を、接地させて、ヨコに使うか 
ということの
2点が重要に、なってくる。

 

できるだけ、高い速度で、旋回する場合、
フロント、リヤ共に


ジャッキダウンロールモードになるジオメトリでなければ転倒の危険性が高まる。
やみくもに、車高を下げるのは、やめよう。


 

フロント外輪は、コーナー中心から、1番、距離を、稼がなくては、曲がっていかないので、
タテ(トラクション方向)に、使いたい。


 

フロント内輪は、外輪に、比べて、コーナー中心からの距離が、短いので、ヨコに、使いたい。

ここに、バンプステア・ジオメトリなどのトー変化が、影響してくる。

 

フロント内輪は、ロール時には、フロント外輪に、比べて、荷重が減るので、先に、スライドし始める。これが、アンダーステアの卵だ。

 

この場合、フロント外輪を、ヨコに、使い始めるので、旋回速度は、上がらなくなる。

無理に、旋回速度を、あげていけば、

フロント外輪も、スライドし始め、完全なアンダーステアとなる。

 

リヤ外輪も、フロント外輪と、同じだが、

リヤは、フロントに、比べて、荷重が、少ないので、フロント外輪よりも、先に、スライドし始める。

 

アンダーステアを出しながら、ステアリングを、きりこめば、とたんに、オーバーステアに転じるのは、このためだ。

これを、防ぐには、遠心力に、見合った接地力を、リヤ内輪に、いかに、与えるか。

 

また、テールスライドは、アクセルで、フロント荷重を、リヤに、移して、止まるように、躾ける。

そのためにも、リヤタイヤの接地圧(トラクション)を、いかに、あげるか。

メインのスプリングレートを、あげて、ロールアングルを、減らすことで、

旋回時に、おける、内輪の接地圧変化を、最小に、抑えたい。

 

このため、ロール剛性の配分は、メインスプリングで、行い、スタビライザーへの依存を、減らす。

また、タイヤの接地圧変化を、最小に、抑えるために、
リバウンドストロークを、最適化する。


さらに、スプリング反発力(プリロードや、テンダースプリング)を、用い、加速時のリヤタイヤのトラクションを、向上させたい。
 

リヤLSDも、強くしすぎると、リヤ内輪を、タテに、使ってしまい、テールスライドを、起しやすくなるので、注意が、必要だ。

また、プッシング(初期)アンダーの元凶でもある。
とにかく、内輪と外輪の回転数に、差が、なければ、クルマは、曲がれないのだ。
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